第10回裁判記録 

皆さま
 千葉の入江です。
 第10回千葉裁判が終了しましたので、下記の通りご報告します。

 3月16日(金)午前10時30分から進行協議、11時から口頭弁論が行なわれ、傍聴席は満席となった。
 今回原告側は準備書面(11)を提出し、財務会計行為の違法事由について被告の主張への再反論を行なった。一方、被告側は準備書面(12)と証拠書類を提出し、ダムサイト地盤の危険性についての反論を行なった。

 進行協議では裁判長から原告に対し、「今回の財務会計行為の反論では国交省のダム建設負担金についての違法性を問題にしているが、水源地域対策特別措置法や利根川・荒川水源地域対策基金についての違法性の継承が不明である。これでは従前の主張との整合性がないのではないか。次回、この点について明らかにして欲しい」と求めた。

 これに対し、拝師弁護士が「この点については改めて個別の負担金について主張しなければと考えている」と返答した。
 被告側から次回裁判で地すべりと環境破壊(伴氏から環境は本件と関係ないがとのコメントあり)についての主張を行なうとの考えが示された。

 再び裁判長から原告側に「違法性の実体論の主張をいつまで続けるのか」と問われ、中丸弁護士が「次回、治水に関する反論を行なうが、利水については新しいデータも出ていることから再反論を行なう予定があるがしばらく時間がかかる(次々回に予定)」と答えた。

 11時からの法廷では弁論手続きの後、裁判長から原告側に今後、違法性の実体論展開することの確認と進行協議での裁判長の求釈明に対する書面提出の確認があった。

 被告側については次回予定の確認をし、伴氏は「必要限度における反論を行なう。財務会計行為については原告の補充書面が出てから反論するので、次々回になる」と返答した。双方とも5月18日までに書面を提出し、次回裁判は6月12日(火)午後4時から進行協議、弁論は4時30分に決まった。その後、拝師弁護士が財務会計行為の「違法性の承継問題」についてパワーポイント使って陳述した。

 裁判終了後、弁護団による恒例の説明会が行なわれ、陳述内容に関する質問が多く出された。素人にとってももちろん難解な問題ではあるが、弁護団にとっても非常に論証が難しい問題であることが分かった。

 今回、原告側は違法性の継承問題のリーディングケースである「一日校長事件」最高裁判決や東京地裁や千葉地裁の「三番瀬」判決を使って、判断の枠組み(具体的判断基準とその理由)を示したとのこと。今回の裁判は住民訴訟の形をとっており、直接的には県の財務会計行為の違法性(知事の負担金支出行為が違法)を問題としている。それを国のダム計画自体が違法であるという先行行為の違法性と結びつけるためには、治水、利水ほか各論点の違法性を実証することが必要であり、裁判が実質審議に入ってきたとの説明があった。

 また、千葉の裁判長は、原告側については「先行行為のいつの時点で違法なのか」、また被告側についても「行政行為のいつの時点で県がお金を支出するのか」など、その流れを精緻に見ている点は特徴的であるとのこと。

 説明会終了後の第3回総会では1年間の活動を振り返り、新しい役員体制で八ッ場ダム問題を広く伝え、運動の輪を広げるために引き続き活動していくことを確認した。

以上、簡単ですが、報告します。

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