STOP八ッ場通信16号 P8【河川村・原子力村】  

STOP八ッ場通信16号 P8

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<河川村・原子力村>
 昨年3月11日、世界に衝撃を与えた東京電力福島第一原発の事故は、地域独占、発送電一体、電力料金の総括原価といった電力会社の利権を、政治家、官僚、業界、マスコミ、学者、地方自治体などその分け前にあずかっていた者たちが、みんなで守ってきた過程で安全性が損なわれ、透明性が失われていったその結果だといえる。そして、この構図は原子力村に特有のものではない。
 国交省は、河川の洪水を防ぐ計画の基本的な判断材料である基本高水を数十年にわたり、捏造してきた。利根川水系にあらたにダムがつくられたことを忘れて、数字を操作した結果、あらたに建設されたダムがなければ、ぴったり合う数字を作ってしまった。もちろん現実にはダムがあるからそうはならない。それで数字の捏造がばれた。
 馬淵大臣が予算委員会でこれまで捏造に使っていた数値を発表し、真実を表に出そうとした。しかし、馬淵大臣が中国漁船の映像流出問題で問責されたあと、国交省河川局は河川村の政治家や学者、関連するシンクタンク、そしてあろうことか学術会議までを利用して、あらたなウソを創りあげたのは我々の記憶に新しい。
 原子力、河川、ダム、と公の金が流れるところに利権が発生する。そして政治家や官僚、設置の地元自治体までがその利権の分配にかかわってくる。利権の最大化が目的になり、安全性や経済合理性はどこかに忘れ去られる。一部の人間にとっては好都合だが、国民の利益にはつながらない。
 政府が発表する放射線基準値や基本高水の数値などに対する信頼は、今や全くない。
 原子力では、核燃料サイクルという日本の原子力政策そのものがもはや成り立っていないし、河川では、八ッ場ダム事業の推進には利根川水系河川整備計画は必須であることが問題になると、計画に必要なパブリックコメントで大規模なやらせを指導し、計画のずさんさを露呈した。
 エネルギー政策をこの際、白紙に戻して、合理性、論理性の観点からしっかり再検討していかねばならない。それが出来ればその他の不合理な政策、利権でゆがめられた政策も正すことができるに違いない。
 八ッ場ダムの必要性についても、同様に再検討することが必要である。(村越啓雄)


◆「八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会」が、「利根川水系河川整備計画の民主的な策定、地元住民の真の生活再建策、八ッ場ダム本体工事の再考を求める要請書」を、羽田雄一郎国交大臣に提出(6/22)
◆「ダム問題を考える会千葉」が、「思川開発事業からの撤退を求める申入れ書」を、千葉県知事と北千葉広域事業団に提出(8/24)
栃木県庁で合同記者会見(8/28)

<本の紹介>
『ダムとの闘い 思川開発事業反対運動の記録』
藤原信 編著/緑風出版/2012年発行/2520円(税込)
農学者である著者が、ダム事業が森林を破壊するという現実に直面。以来40数年のダムとの闘いの中で、最も力を注いできた「思川開発事業ダム」についての最新作。ダムは有害であることが分かる本。

<お知らせ>
◆8/31(金)11:00~ 千葉裁判進行協議(東京高裁)
◆9/22(土)13:30~16:30 高崎シティギャラリー 
シンポジウム「ほんとうに造っていいですか? 八ッ場ダム」

<編集後記>
 原発災害、水俣病患者救済措置の打切り、検察庁内不祥事と枚挙にいとまのないない行政への信頼が揺らぐ事態が続いている。八ッ場ダム裁判を通じて住民・市民の問いかけに行政は誠実に応えるところがなかった。司法も行政のその姿勢を咎めることはなく追認してきた。八ッ場東京訴訟の控訴審での裁判長の訴訟指揮も改めてその危惧を深めるものだった。政治の舞台も急展開の予感、民主党政権誕生時の理念も雲散霧消の瀬戸際、そんな危機感のなか、それにめげない各地原告団と控訴審にかける弁護団の意気込みを読み取っていただければ幸いです。(坂倉敏雅)

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