八ッ場ダム事業の検証作業の抜本的なやり直しを求める意見書 提出 

 9月定例県議会で、会派「市民ネット・社民・無所属」が、「八ッ場ダム事業の検証作業の抜本的なやり直しを求める意見書」を提出しました。しかし、民主党、共産党、市民ネット・社民・無所属の賛成少数で、不採択となりました。
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八ッ場ダム事業の検証作業の抜本的なやり直しを求める意見書(案)

 2009年政権交代後、前原元国交大臣の八ッ場ダム中止宣言を受け、国土交通省関東地方整備局はダム事業の検証作業を行い、今年9月13日「八ッ場ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場」において、利水及び治水面等で最も適した対策案であるとの検討結果を発表した。しかし、ダムの推進主体である国交省自らが検証主体であることから、「予断なき検証」とは到底なりえず、ダム事業存続のためのアリバイづくりの作業となっていることは、当初から指摘されてきた。科学的・客観的な検証が行われないままに出された検証結果を受け、関係1都5県知事はダム本体の早期着工を求めるなどダム推進の立場を改めて表明した。しかしながら、現地の鉄道及び県道・国道などの付帯工事はぜい弱な地質の問題から進捗が大幅に遅れ、川原湯新駅の用地買収の見通しも立っていない。また、水没予定の温泉街の地元住民等が移り住む代替地の造成についても、30メートルの超高盛土工事が難航している。地滑り多発地帯のダム湖周辺の危険性についても多くの地質学者から指摘されており、東日本大震災を経験した今、現地調査を踏まえての本格的な再検証が求められている。
 今回の「検証」については、利水面では各利水予定者の参画予定水量をそのまま認め、富士川から導水するなど荒唐無稽な代替案と比較するなど「茶番劇」ともいえる内容である。治水面でも、八ッ場ダムの治水効果についての科学的な検証はされず、その効果を従前の数字より格段に大きくして八ッ場ダムに代わる治水対策費の費用が膨れ上がるようになっている。また、森林の生長による保水力の向上は無視され、実績流量とかけ離れた目標流量が設定されており、八ッ場ダム推進ありきの結論を導き出すための検証作業となっている。
 このような欠陥だらけの「検証」によって、八ッ場ダム建設にゴーサインが出されることはあってはならない。以上のことから、政府において以下の項目に沿って検証作業の抜本的な見直しがはかられるよう強く要望する。

1 各利水予定者の過大な水需要予測と保有水源の過小評価を是正し、八ッ場ダム事業へ
  の参画の必要性の有無を厳しく検証すること。
2 暫定水利権を安定水利権に変えるため、現行の不合理な水利権許可制度の改善策を示
  すこと。
3 利根川における八ッ場ダムの治水効果を科学的に再検証すること。
4 森林の保水効果を正当に評価し、実績流量とかけ離れた過大な目標流量を是正する
  こと。
5 八ッ場ダムができた場合に憂慮される代替地の安全性、地滑り等の災害誘発の危険性
  について、現地調査を踏まえた本格的な検証を行うこと。


以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


平成23年10月18日

千葉県議会議長


内閣総理大臣
国土交通大臣 あて

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