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STOP八ッ場通信14号P2【川原湯の現状】  

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川原湯温泉は八ッ場ダム計画によってボロボロにされてきました。
かつて20軒近くあった旅館が、今では5軒。共同湯、王湯の隣にあったみよしやに続いて、今年に入って老舗の高田屋が解体されました。その隣の柏屋も、間もなく取り壊されます。柏屋は温泉街の坂上に住宅を移転しつつあり、高田屋はすでに移転ずみですが、いずれも旅館再建のメドは立っていません。
他の旅館は、温泉街の下流側にある打越代替地に移転する予定です。30メートル以上の高盛土の打越代替地は災害の危険性が指摘されています。国交省と群馬県の地下水調査は杜撰なもので、耐震偽装の疑いがあります。

 打越代替地では、第一期、第二期分譲地に十数軒の住宅が建ち並んでいますが、肝心の温泉街ゾーンとなる第三期分譲地はいまだに造成中です。来年5月には、温泉が引湯されることになっていますが、ポンプアップ、引湯などの設備の維持管理費が年間およそ2千万円かかるといわれます。

 現在の川原湯温泉は、自然に湧き出る源泉を流下させて各旅館が使い回しています。泉質は泉源に近いほど良質で、長距離を引湯すれば劣化します。温泉施設の維持管理費は、ある程度は国が負担するとしても、人口減少に苦しむ地元が将来、代替地で温泉を維持し続けるのは難しいと予想されます。

 さらに、川原湯地区の移転再建にとって大きなネックとなっているのが、JR川原湯温泉駅の移転です。新しい駅は温泉街の坂を上りきったあたりにできる予定ですが、新駅周辺の工事は難航しており、JR線付け替えのメドは立っていません。JR線の移設が完了しなければ、ダム本体の本格的な作業はできません。ダム本体予定地には線路が通っているからです。

 新駅予定地周辺は、全水没とされる川原湯で唯一、水没線より標高の高い土地ですが、地形・地質が悪いことで知られています。現地に行ってみると、背後に聳える山から石が崩れ落ちた崖(がい)錘(すい)堆積物層が広がり、斜面に石がゴロゴロしているのがわかります。八ッ場ダム事業では、この斜面に垂直にコンクリートの壁(写真)をたて、土盛りをして平坦な土地を造り、新駅や地域振興施設を造ることになっていますが、土石流災害を体験している地元からも不安の声があがっています。地下水や護岸の状況は、ダムに水をはればさらに不安定になるでしょう。

 新駅前の地域振興施設は、下流都県が建設費を負担します。地元は2千万円超の維持管理費も下流都県に要求しており、これは地元がダム計画を受け入れる条件でもあったのですが、結局は地元負担になる見通しです。せっかく施設を造っても、温泉施設同様、将来的に維持されるかは疑問です。

 国交省では、地滑りなどの安全対策費用をダムの検証結果が出るまでに公表するとしていますが、調査や試算をしているという話は聞こえてきません。膨大な代替地整備事業は、まだまだ幾多の難問を抱えています。ダム建設にゴーサインが出れば、事業費はさらに膨らみ、地元の疲弊は一層進み、八ッ場ダム計画の矛盾はますます深まることになるでしょう。
(八ッ場あしたの会 渡辺洋子)

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