何を見てきたのか? 森田知事の八ッ場視察 

大野ひろみ県議のブログ(2009/08/01)より転載


昨日、森田健作知事は群馬県の八ッ場ダム工事現場を視察。
「民主党のマニフェスト“八ッ場ダム中止”はおかしい」と強く批判したという。
 
しかし、視察は午前中のわずか2時間。しかも全て国交省が仕立てたバスによる「完全推進派」ご一行様ツアーだ。ダムの湖底に沈む川原湯温泉街は、車窓から見ただけらしい。
せめてバスから降りて、クシの抜けたように人々がいなくなった理由、50年近く国の「アメとムチ」に振り回されてきた苦悩の歴史を聞いて回るくらいの努力をすべきだったろうに・・・ 

視察を終えてからの発言もおかしいことだらけ。
「アメとムチ」ではなく、「ダメと無知(無恥?)」をさらけ出している。
例えば、「進捗率も7割。ここまで来た以上は完成させないといけない」

知事は、ダム本体工事がまだ全く着工されていないことをご存じないのか。7割というのは、周りの付け替え鉄道や付け替え道路など、関連工事のこと。しかも、その進捗率7割は数字のマヤカシだ。
国道145号線の付け替え工事は崖崩れ多発地帯などがあり難渋していて、進捗率はたったの6%。
県道も最大で18%に過ぎない。少しでも手をつけている箇所を全部合わせての、苦し紛れの「7割」なのだ。

付け替え道路は、ダム本体工事に着手する前に完成させなければならないから、2010年度末が期限だが、現状では誰が見ても不可能である。午前中2時間では、そこまで見る余裕はないだろうし、国交省も崖崩れ地帯や都合の悪いところは見せないだろう。
が、仮にも「知事」である。工期がまたも延びることがあってはならない。そういう「常識的な目」で現地を見ることをこの知事に求めるほうが間違っているとは思うが・・・

また、「地元住民の99.9%が完成を望んでいる」とも発言。これも国交省の受け売りだろうが、とんでもない誤解だ。温泉街を取り仕切っている旦那衆だけの数字であろうか。代替地に移転希望している住民がどれだけいるのか、調べたのか。民主党が掲げる「地元住民の生活再建支援法案」のことはご存知ないのか。

実は今回の突然の視察。国交省のお膳立てであることは明々白々。少し前には埼玉県知事が、やはり「極めて無責任」だと、強烈に民主党を批判している。

暫定水利権をあげての批判だが、これもおかしい。埼玉県の場合、農業用水転用水利権を多く持っており、冬場には非かんがい期であるとして権利がないので、「暫定水利権」として扱われている。
で、八ッ場ダムなどによって冬場の水利権を確保するということだが、利根川では、冬場は農業用水はほとんど使われていないので、かなりの余裕があり、今まで埼玉県が冬に水不足になったことは一度もない。つまり、八ッ場ダムがなくてもずっと水は確保されてきたのだ。
暫定水利権と名づけて「使用不可能」などとは非現実的であり、何がなんでもダムを作りたい側の「机上の空論」だ。水利権制度を根本から見直すことを、民主党政権には求めたい。

森田知事の視察も、埼玉県上田知事の発言に呼応したものに間違いないだろうし、早晩、東京都の石原知事も乗り出してくることだろう。いよっ! 「首都圏連合」の大親分、親分、若頭(バカ頭?)が勢ぞろい!!!

対する民主党はしっかりとチャカ・・・ではなく、理論武装して、「公開討論会」を相手側に申し入れるなど、言論で決闘していただきたい。

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