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公聴会で陳述してきました 

6月26日(金)と27日(土)の両日、東吾妻町コンベンションホールにおいて、八ッ場ダム建設事業地内の土地や家屋を強制収用するための事業認定について、公聴会が開かれました。
 千葉からは、村越啓雄、中村春子、武笠紀子が陳述し、2人が傍聴に駆けつけました。


土地収用法に基づく公聴会における公述

2015年6月27日 
公述人   八ッ場ダムをストップさせる千葉の会 
 村越 啓雄


私たちは八ッ場ダムの中止を主張している市民団体です。
八ッ場ダム事業に反対し、土地収用法を適用することに反対する立場で公述します。

「1」土地収用法に基づく事業認定の申請は、法の適用を誤っています。
1)土地収用法については、千葉県民にとって大きな傷跡が残されています。
海外に渡航する人たちのほとんどは成田の東京国際空港を利用し、その人数は、3000万人に及んでいます。
  先ほどの公述人からもありましたが、この成田空港の成り立ちについて、厳しい反対運動が提起されていることは、皆さんご案内の通りです。
千葉県の内陸部にある農地を基本にして御料牧場など1000ヘクタールの用地をある日突然に閣議決定し、用地指定して農民の生活を奪おうとした計画だったのです。

 政府は地元から合意を得るどころか事前説明すら怠り、代替地等の諸準備が一切なされていなかったことから、農民を中心とした地元住民の猛反発を招きました。
 政府は閣議決定であることを盾にして一切の交渉行為を行わなかったために、地元農民たちによる三里塚闘争が始まったものです。
 農民たちには戦後入植して農民となった人が多く、そうした入植者は元、満蒙開拓団員の引揚者が主体となっており、農民としての再起をかけて行った開拓がようやく軌道に乗り始めた時期に当たっていたのです。

 引揚者のなかには、赤紙一枚で召集されて死地をさまよい、やっと平和な暮らしが成り立ってきたところを、再度、一片の通知をもって、土地を強制収用されるという過酷な運命にさらされました。 
 その反対運動の結果が多くの死者まで生じさせ、また一農民に対する強制代執行の様子は、その激しい様子には改めて強い衝撃を与えました。
成田空港問題シンポジュームの席上、建設当事者の松井 新国際空港公団総裁は、当時は「もうこれは戦争でして・…・」 と述べた、と報道されています。
 これらの紛争の様子は、日々、報道で伝えられ、また県民の生活にも、駅や繁華街での警備の強化、千葉県に空港警備組織が新たに誕生し、県庁内も機動隊が常駐して警備が強化され、県議会の傍聴の際には金属探知機が使用されて、今日まで続いているという後遺症が残されています。
 
 土地収用法を適用する案件は、 いかに時間のかかる困難な道であっても民主主義社会の成熟を遂げていくためには、成田の教訓を生かしていかねばなりません。

 八ッ場ダム事業に、国は、事業の遂行に必要な努力をどこまで実行してきたのだろうか? このことは、国交省が八ッ場ダム建設工事の事業認定申請の説明会を長野原町の体育館「若人の館」で開いた際に、600席が用意されていたものの、参加地権者は僅か20名ほどでした。
 これで、国交省は、必要な努力を行った、この状況で、土地収用法の適用条件が整ったといえるのでしょうか?
 これらを整備したうえで、法の適用を検討するべきであるが、拙速を避け充分な調整作業を行うことが必要です。
なんせ20年も完成を延期してきたのですから、緊急性は全くないことは、国交省が自ら示しているのです。

 さらには、八ッ場ダム建設工事の土地収用手続きは、反対の意思表示をしている地権者の土地を除くべきです。
 そして反対の地権者には、決して強制収用などの強権力の行使は用いないでください。
 成田での惨事を見てきた千葉県民は、強制収用によっての八ッ場ダムの利水などは、まったく望んではおりません。

「2」千葉県の状況からは、八ッ場ダムはいらない

 1)千葉県水道事業には東日本大震災の影響が残されている
2011年(平成23年)3月11日(金)に発生した東北地方太平洋沖地震とそれに伴って発生した津波では、千葉県も地震および津波による大きな被害を受け、まだ、完全復旧してはいません。
  
   被害の状況は ① 人的被害は 死者 20名 ② 建物被害 全壊 799棟、 半壊 10,024棟
ライフライン関係 水道 (断水)合計 177,254戸(減水)合計 129,000戸。

激しい地盤の液状化などによる被害が生じた浦安市では、今川地区については、仮配管により対応しているが、一部顧客の敷地内に埋設されている給水管では、未復旧箇所がある、との報告です。 

 2)千葉県水道の問題点
千葉県水道には、次の問題点があります。
①県内水道料金の較差是正 ②設備の老朽化対策 ③人口減少による収益力の低下、④そして近い将来想定される東南海沖地震による被災復旧への準備、の問題を抱えています。
千葉県が八ッ場ダム事業に参加し続けるには、これらの諸問題を解決してい かなければならないのです。

(1)千葉県内水道の料金格差の問題7
 千葉県内の水道供給事業は6事業者区域に分かれており、供給を受ける各市町村の水道事業体により、水道料金が異なります。
中核となる、千葉県水道局事業体は、132円/1㎥あたり、です。
 房総半島の先端の、勝浦市水道では 264.55円/1㎥であり、その格差は2.0倍です。
 一方、安い方では、千葉市に隣接している八千代市水道は88.55円/1㎥であり、八千代市と勝浦市水道を比較すると、格差は2.99倍となっています。
 この格差を解消するため、千葉県は全県的な補助金の交付を実施してきました。これは、平成25年度では22億円で、昭和52年度から実施して累計で約1,097億円に達しています。また、各市町村でも一般会計から繰出金を行い、これにより給水原価を、合わせて約60円/㎥の引き下げを行っていますが、なお、この格差が残されています。
 これを解消するには用水供給原価の引き下げ、すなわち、必要のない、ムダな八ッ場ダム事業への参加を取りやめることが第1歩なのです。
 
(2) 設備の老朽化対策 
 水道施設の老朽化対策は、「千葉県水道局中期経営計画 2011 平成23年度~平成27年度」によると、施設整備費として1391億円を計画し、財源は、減価償却費等の内部留保資金等で補てんするとしています。
 この結果、資金残高は27年度期末には252億円。
一方、企業債残高は、1851億円。としています。

 この計画実施により、老朽化対策の対応がどの程度完了できるのか、老朽化対策は道路・河川管理敷設・公園・農業水利施設・漁港など千葉県のインフラ施設の全域に及ぶものであり基本計画では、「計画の策定を進めることとしている」と、具体策が見えない現状です。
  (平成27年度当初予算を反映した「財政事情―第134回」から)

(3)人口減少による収益力の低下
 千葉県の人口減少・少子化への対応は県政の基本政策となっている。千葉県人口の減少傾向は、地域により前後の動向はあるものの着実に到来するものであり、水道事業において、収益の減少につながる事実は直視していかねばならないのですが、水道事業体は、給水人口の減少に目をそむけている現状です。
 しかし、県内上水道事業の経営状況は、平成19年度より減少傾向を続けており、千葉県内水道事業体の黒字事業体は39事業体から平成25年度には30事業体に、赤字事業体は7事業体から11事業体に増加し、赤字額は平成25年度において436億円。累積欠損金は2673億円に達しています。
 これには一般会計からの繰入金42億円、国庫補助金28億円が含まれているが、人口減対策は含まれていません。
  (千葉県の水道 平成26年度版)

(4)東南海沖地震による被災復旧への対応策
 千葉県財政計画には、近い将来、6年以内に30%の確率で発生すると予測されている東南海沖地震に対する被害の復旧対策は計画されていなません。
 水道管路などの耐震対策は、年々対策され、普及度は向上しているものの万全ではなく、また同地震などの非常障害による損害復旧に対する財政措置は講じられていないのが現状です。

まとめ
 八ッ場ダムの完成時期は今までに3回延期されましたが、さらなる遅延は避けられない状況にあります。
 完成時期が遅れることは、工事期間が長引くことのみではなく、経費の増大が伴いますし、何より、供用の開始が遅れることを意味します。
 完了予定が20年以上遅れる事業計画が、「土地収用法」の適用に合致しているとはいえません。

2) 完成時期が遅れる要因として、試験湛水に入っても、地すべりの可能性です。
国交省は昨秋、追加地滑り対策及び代替地の安全対策のための追加費用等として183億円の増額を公表しました。下流都県の強い反発で表面的には取り下げましたが、国交省は、地すべりの可能性を認めているわけです。

5)千葉県の利水・治水の負担額は、八ツ場ダム事業だけで458億円、水源地域対策2事業を含めると起債利息を除いて520億円、起債利息を含めると780億円の巨額に上り、今後の増額を受け入れる余裕はありません。 千葉県は2004年に、県として「これ以上の増額は受け入れない」と明言、その後も繰り返し確認しています。

千葉県には、ムダな八ッ場ダム事業におつきあいしている余裕はないのです。



 私は八ッ場ダムをストップさせる千葉の会の中村です。
私が八ッ場ダムが流域住民にとって真に必要な事業であるのか疑問を感じてから20年以上が経ちました。
 この間、八ッ場ダムは利水面においても治水面においても必要性を失っているばかりか、かけがえのない自然を壊し、災害誘発をつくりだすダムであることがわかってきました。また、次の世代に巨大な負の遺産を残し、問題を先送りする造ってはならないダムであることも明白になりました。
 八ッ場ダム建設の目的の一つである水道の給水量は最近の20年間減少の一途をたどっており、その減少量は八ッ場ダムの開発水量の1.5倍以上になっています。首都圏の工業用水も減り続けています。
 千葉県においては、八ッ場ダムに参画する目的の一つにさらなる水需要の増加に備えて水利権を確保するためであるとしています。しかし、現在千葉県内の県水道局をはじめとする6つの事業体では、現在使われていない未利用水、未売水が最大毎秒1,238立方メートル、日量換算で約10万7,000立方メートルあります。その一方で、千葉県は八ッ場ダムに参加することで新規に毎秒2,135立方メートル、日量換算で20万3,000立方メートルとなり、その他に思川開発、
霞ケ浦導水路を加えると日量33立方メートル増になります。
 千葉県は人口増に伴って水需要も増えると水源開発を進めてきましたが、今年度平成27年度の人口625万人という前提が、26年度ですでに619万2千人と620万人を切っています。右肩上がりの県の予測は架空のものであると言っても過言ではありません。千葉県総合計画での人口推計は、ダム完成時を早くて平成30年としても、その時は人口のピークはとうに過ぎており、八ッ場ダムは利水上も必要性を失っています。千葉県営水道の水需要は、今後減少していくのは明らかであるのですから、現在の保有水源のままで十分に余裕があります。
 また、国は20年に2回ある渇水年に対応できるようにする必要があるとしていますが、これは水需要が伸びなくなったので、建設の理由を新たにつくり出したものです。このように無理に用途をつくり出して無駄な公共事業に巨額な税金を投入することは断じて許せません。
 
 次に利根川下流域にある千葉県での八ッ場ダム建設による治水効果について述べます。
 八ッ場ダム構想の始まりは、1947年のカスリーン台風洪水にありますが、利根川はカスリーン台風後に河川改修が進められ、現在は洪水時の越流はなくなり、その後の大雨でも堤防よりはるか下を流れるようになっています。2015年5月に策定した利根川河川整備計画は過大な洪水流量を設定し、八ッ場ダムを強引に位置づけました。しかし、利根川における八ッ場ダムの治水効果は、最も効果のある場所でも10数センチの水位低下しかありません。従って利根川の治水対策としては、八ッ場ダムはいかほどの意味もないものと言えます。カスリーン台風時にたとえ八ッ場ダムがあったとしても、この地域の雨量は少なく、その効果はゼロであったことも国交省のデータで明らかになっています。
 
 今、国の借金が一千兆円を上回るのに、今年度の予算は54兆円余の税収に対して、歳出が96兆円を超え、なお借金を重ねています。
 私たちがこの間見てきた八ッ場ダムに関連する種々の事業を行うに当たっても、不必要な事業に湯水のように予算をあてていることが、国民である私たちによく見えました。人口減少が明らかな今、無駄な公共事業にお金を捨てるがごとく平気で使うこの状態に、国に関わる人たちにはいかほどの心も痛まないのでしょうか。現実を直視し、無駄な八ッ場ダム建設は止めてください。以上です。



八ツ場ダムをストップさせる千葉の会の武笠紀子です。

私は、利根川の下流域の住民として、八ツ場ダムはいらない、建設を止めるべきであるという意見をのべます。

八ツ場ダム計画が始まった昭和27年(1952年)は私が産まれた翌年になります。私は今年で64歳になりますが、八ツ場ダム計画も、ほぼ同じ年月が経過したことになります。
私が育った、そして八ツ場ダム計画が浮上したあの時代は、戦後のめざましい経済成長期であり、物質の力・科学の力・技術の力が信じられていました。そして、多くの国民は、明日は今日より、来年は今年より経済が発展し、暮らしが良くなると信じてがんばっていたのです。そして、日本全体の経済成長のためなら一部の人々の犠牲はやむを得ないとの考え方が主流であり、強制収用を行いながらの、様々な大型公共事業がどんどん進められていきました。
ご存じのように千葉県では成田空港問題で多くの犠牲者を出しました。今でも成田では反対運動が続いていて、滑走路の増設が進まない状況です。成田の反対運動にはたくさんの過激派と呼ばれた学生運動家が加わったので成田闘争とまで言われています。そのために、国と住民とのまともな話し合いが行われずに問題が長期化したと言われていますが、戦後の入植でやっと手に入れて、汗水たらして豊かにした農地を奪われまいとする必死な農家の人々を思い、応援する人たちも数多くいました。しかし、様々な事情からそうした人たちが、だんだんに手を引いていき、最後には残っていた過激なグループに頼らざる得なかった成田現地の人々の選択を非難することはできないと思います。
それでなくても、大型公共事業を止めること、大型公共事業に反対することは極めて困難です。千葉県からの八ツ場ダム事業への無駄な支出を止めようと活動を始めてからの、この20年ほどの様々な活動でその事を痛いほど感じています。
そして、私はこの間の八ツ場ダム事業についての様々な学習会や見学会等で、この八ツ場ダム計画が始められた当時、八ツ場ダム現地での反対運動が大変激しいものだったと知ることになりました。しかし、当時、高度成長・経済発展という言葉に踊らされていた私は八ツ場ダム現地での反対運動に関心を寄せることはありませんでした。一部ではダム問題が報道されていたとは思いますが、日本の発展のためにはダムは必要なものと思い込んでいたためです。この八ツ場ダム現地だけでなく、全国各地でダムや埋め立て事業、高速道路、新幹線、そして原子力発電所の建設に反対していた多くの現地の人たちのことを思うと申し訳ない気持ちでいっぱいです。
遅ればせながらも、私たちが八ツ場ダム問題に気がついたのは、高度成長が止まり、バブルも弾けて、国にも県にも多額の借金が積み上がった時です。しかし、時すでに遅し、現地では長年の反対運動が実らぬまま、国や県の公共事業への並々ならぬ圧力を受けて、反対運動を終わらせ、条件つきで県および国との間で協定が結ばれていました。
私たちは、首都圏の一画である千葉県に居住し、他の地域から水とエネルギーの供給を受け、廃棄物を他の地域へ排出出しています。4年前の東日本大震災で事故を起こした福島第一原発はまさに千葉県を含む首都圏に電気を送るために、東北地方の福島で建設された危険な施設でした。私たちの便利な電化生活が、福島の人たちの犠牲の上に成り立っていたことをじっかんしたのですが、これまでは、当たり前のように思ってい たのです。
同じことが、ダムにも言えます。これまで、多くのダム現地のみなさんの先祖代々の穏やかな暮らしを犠牲にして多くのダムが作られてきました。千葉県に流れてくる利根川の流域には、国の政策で造られた8つのダムと、その後、県の建設により造られたいくつものダムがあります。下流域の利水・治水のために次々と造られたものです。

 しかし、様々な人からの陳述にありますように、利水上も治水上もダムが必要でないとの時代がきています。群馬県議会で意見を聞かれた学者で、八ツ場ダムには反対していない 河川学者の方でさえ、「これ以上のダム建設は必要ありません。」と言われる時代になりました。
 それに、コンクリートで造られているとはいえ、ダムには寿命があります。最初のダム建設からすでに50年以上経ち、ダム が崩壊した場合の下流域の被害を想定し、その防災対策をも考えておかなければならない時期にはいっています。このまま建設が進んでも当初の計画から70年にもなろうとする八ツ場ダムです。このダムが果たすべきだった役割はすでに終わっています。遅れてきたダム建設は下流域の私たち千葉県民に多大な財政負担をもたらし、八ツ場ダム現地のみなさんには、失われたら二度と戻らない素晴らしい吾妻渓谷の景観と自然そして遺跡と川原湯温泉の喪失をもたらします。

 今重要なことは、このまま八ツ場ダム建設に突き進むことではありません。吾妻渓谷と川原湯温泉が、残っている今ならまだ、間に合うのです。八ツ場ダム現地の未来に向けた村づくりと、人々の暮らしをどのように立て直していくかを関係者で話し合っていこうということです。ダム建設のために、すでに整備がおわっているインフラは、今後、観光地として発展していくために役立ちます。そして、今回のダム計画でご迷惑をおかけした現地には国と下流域の自治体が連携して、きちんとした補償をしていくことだとおもいます。私たちはそのための千葉県からの支出に積極的に賛成していきたいと考えています。
このままでは、決してよい結果を産まないし、下流域住民にも、現地の住民にもリスクや負担を与える、この八ツ場ダム計画はやめてください。



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