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シンポジウム「ほんとうに造っていいですか?八ツ場ダム」 

チラシ<表>
2012.9.22シンポジウムチラシ
<裏>
2012.9.22シンポジウム会場案内

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シンポジウム
ほんとうに造っていいですか?八ツ場ダム
―「ダム湛水による危険性」と「水没する貴重な遺跡」―


日 程 : 2012年 9月 22日(秋分の日・土曜日)

               午後1時半~4時半 (開場:午後1時)
会 場 : 高崎シティギャラリー コアホール 
     JR高崎駅より徒歩約10分(裏面地図参照)
登壇者 : 川村晃生(慶応大学名誉教授)、中山俊雄(応用地質研究会)
森まゆみ(作家)、嶋津暉之(水問題研究家)、他
資料代 : 500円


主催:八ッ場あしたの会
共催:ダム検証のあり方を問う科学者の会
八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会
八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会

【問い合わせ先】
八ッ場あしたの会群馬事務局(渡辺)
〒371-0844 群馬県前橋市古市町419-23
URL: http://yamba-net.org/
メール info@yamba-net.org
TEL/027-253-6706
080-5372-4084(緊急連絡用・深澤)

《会場案内》
・高崎シティギャラリー
高崎市高松町35番地1 TEL:027-328-5050
(地図はチラシをご参照ください)

・JR高崎駅より徒歩10分
・車でお越しの場合は、最寄りの城址駐車場、高松地下駐車場をご利用下さい。施設利用の割引があります。

《東京方面からの列車》
・湘南新宿ライン
新宿11:19 赤羽11:34 高崎13:01
・上越新幹線「MAXたにがわ409号」
東京11:52 高崎12:50

《懇親会のお知らせ》
・集会終了後、午後5時半頃から会場周辺で懇親会を開きます。
ご参加希望の方は、下記へご予約お願いします。(会費3千円)
連絡先:八ッ場あしたの会
TEL/FAX 047-345-6846(佐藤)
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STOP八ッ場通信16号 P1【裁判は今、そして今後の展望】  

STOP八ッ場通信16号 P8

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<裁判は今、そして今後の展望>
千葉訴訟弁護団事務局長 中丸素明

8月実施の証人尋問で圧倒!(東京訴訟)
 去る8月7日、全国の先陣を切って東京訴訟の控訴審で、二人の証人尋問が行われました。一人は、ご存じの嶋津暉之さん。嶋津さんは利水に関して、東京都の水需要予測があまりにも実績値と乖離していたばかりか、昨年度の一日最大配水量は480万トンであるのに今年の3月、2020年度に593万トンという馬鹿げた予測値を公表したこと、東京都の保有水源からすれば八ッ場ダムの必要性は全くないこと、などをグラフを用いながら事実をもって分かりやすく証言しました。治水に関しては拓殖大学の関良基准教授。関先生は、基本高水について、国交省や日本学術会議が森林の保水力を無視するなどして最終流出率を過大に設定していること、そのため実際の流出量とは大きな乖離を生じていること、などを客観的なデータを示して明らかにしました。嶋津証人に対しては反対尋問がなく、関証人の証言もビクともしませんでした。どんなに公平に見ても、原告・住民側が圧倒した法廷となりました。

最大の山場を迎えた東京訴訟 ー 裁判官3人を忌避
 その一方で、東京高裁(大竹たかし裁判長)は、住民側が申請していたその他の7名の証人の採用を全て却下しました。国交省の担当部長・課長、東京都の水道局長や河川部長、そして学術会議の検証責任者など、実態を解明し、責任の所在を明らかにするためには、欠かせない証人ばかりです。原告・住民側は熟慮した結果、この裁判官達には事実を究明するために審理を尽くそうという姿勢が見られず公正な裁判を期待できないと判断し、忌避(この裁判官の裁判を受けないとの申立)をしました。そのため、裁判はその結論が出るまでストップすることになります。訴訟は、大きな山場を迎えたといえます。

千葉訴訟の現状    
 千葉訴訟は、2010年(平成22年)1月19日に千葉地裁の不当判決を受けて控訴して以来、進行協議(2面に続く)

STOP THE YAMBA DAM vol.16
CONTENTS
裁判は今、そして今後の展望 ……中丸素明
利根川流域市民委員会再結成 ……中村春子
八ッ場ダム問題と利根川水系河川
整備計画の策定  ……嶋津暉之
八ッ場ダム予定地の現状
         ……渡辺洋子
「東京の会」の裁判を傍聴して ……服部かをる
弁護士は語る   ……島田 亮
地滑り対策の費用が膨らむ二瀬ダム・滝沢ダム
               ……入江晶子
河川村・原子力村       ……村越啓雄
本の紹介/お知らせ
編集後記           ……坂倉敏雅

八ッ場ダムをストップさせる千葉の会
代表:中村春子・村越啓雄
住所:〒285-0825 千葉県佐倉市江原台2-5-29
TEL/FAX:043-486-1363
E-mail:yanbachiba@gmail.com
ウェブ:http://yanbachiba.blog102.fc2.com/
第16号 2012年8月20日発行

STOP八ッ場通信16号 P2【利根川流域市民委員会再結成】 ほか 

STOP八ッ場通信16号 P2

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(1面続き)期日を重ねてきました。8月31日に次回期日が入っています。これまで2年半をかけて、8月に提出予定のものを含めると、控訴理由書(239頁)と10本の準備書面を提出し、千葉地裁判決がいかに過ちを犯
しているかを明らかにしてきました。
 ご承知のとおり、八ッ場ダム訴訟は6都県で一せいに提起されました。いろいろな経過から、東京訴訟が先陣をきり、これに千葉・群馬・茨城が続き(この3事件は相手方代理人が同一弁護士)、さいたまと栃木がそのあとに続くという進行になっています。各地の弁護士が東京訴訟に知恵を結集し、その成果を各事件に持ち帰るという構図ができています。したがって、東京訴訟での忌避は千葉訴訟にも大きな影響を与えることになります。このままの進行で行けば、あと数回の進行協議を経て証人調べに入ることになると思われます。

課題そして展望
 これまでの主張・立証で、八ッ場ダムが治水の面でも利水その他の面でも、築造する必要は全くないことを明らかにできたと確信します。ただ、事実を素直に、そして冷徹に見さえすれば、自ずから明らかなことです。ところが、この国では相手が国・地方公共団体・御用学者・ゼネコンとなると、そんな簡単なことが素直には通じないのです。今「原子力村」が話題になっていますが、そっくり同じことか「公共事業村」「ダム村」でもまかり通っています。こんなことを、いつまでも許す訳にはいきません。私たち法律実務家は、何よりも事実を大切にします。
そして、どんなに壁が厚くとも、ひるむことなく誠実に説得につとめるのが使命です。今後とも、原告や思いを共通にする皆さんと力を合わせて、何としても勝訴し、このムダな公共事業をストップさせるために全力を尽くす決意です。勝利の日まで、ともにたたかい抜きましょう。

<利根川流域市民委員会再結成>

「利根川水系河川整備計画」に流域住民の意見反映を!
 2006年に利根川水系河川整備基本方針は策定されましたが、八ッ場ダムが必要か否かを定める「利根川水系河川整備計画」はなぜか未策定のままです。当時、流域住民の安全を守るために何が問題で何が必要かを確認するため、流域の漁協や環境団体、市民が集まり、「利根川流域市民委員会」を結成しました。そして、霞ヶ浦導水事業や利根川上流から下流までの問題の個所を歩き、当事者の方々から説明を受けました。
 国は、その後も整備計画がないまま八ッ場ダムの関連工事を進めてきました。民主党は八ッ場ダム中止宣言をしたにもかかわらず、昨年末突然中止を撤回。しかし、多くの反対の声に押され、「河川整備計画」の策定が本体工事着工の条件の一つになりました。
 そこで急きょ、4月29日に再結成集会を開き、
①計画に関係住民の意見を反映させる方法の確立
②計画を策定する有識者会議の民主的な委員選定と運営
③ゼロからの河川整備計画の策定
を求める要請文を国土交通大臣関東地方整備局長に提出しました。6月には多くの人に呼び掛け、河川整備計画の策定と治水安全度に関するパブリックコメントを提出しました。

利根川中流部の"あぶない"堤防の実態を探る見学会実施 7/22
ここが切れたら34兆円の被害?

 決壊の恐れありと八ッ場ダムの必要性の根拠に挙げられている堤防を伊勢崎市の八斗島から野田市関宿まで、大熊孝先生(河川工学)と嶋津暉之さんの説明を受けながら、約60kmを巡りました。
・八斗島では過去60年間、最大だった98年9月の洪水でも、堤防までの水位は4mほど余裕があり、八ッ場ダムができても水位は最大13cmしか下がらない。
・2010年9月の洪水で漏水した堤防は、土より少し強い素材で補強すれば堤防はなかなか切れないとのこと。
 ダムを造るより壊れにくい堤防が必要ではないかというのが多くの人の感想でした。 
(中村春子)

STOP八ッ場通信16号 P3【八ッ場ダム問題と利根川水系河川整備計画の策定】 

STOP八ッ場通信16号 P3

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<八ッ場ダム問題と利根川水系河川整備計画の策定>
嶋津暉之(八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会 代表)

 今年4月6日、平成24年度の予算成立に伴い、国土交通省が今年度の当初予算を発表しました。八ッ場ダムに関しては、本体工事費18億円を除く117億円でした。昨年12月24日に閣議決定された24年度予算案では、八ッ場ダム事業費は本体工事費を含む135億円でしたが、当初予算では本体工事費が削除されました。
 これは昨年12月22日に八ッ場ダムの本体工事予算をめぐって、藤村修官房長官が前田武志国土交通大臣と前原誠司民主党政策調査会長に示した裁定の条件がクリアされていないことによるものです。官房長官の裁定の二条件のうち、ダム中止後の生活再建支援法(ダム事業廃止特定地域振興特別措置法案)は国土交通省が大急ぎで作成し、不十分な点を含みつつ、3月13日に閣議決定され、国会に提出されました。なお、この法案は現在もまだ、国会で審議されていません。
 しかし、もう一つの条件、利根川水系河川整備計画の策定は、全国最大の流域面積を持つ利根川で然るべき手
続きを踏めば、本来は数年を要するもので、簡単にクリアできるものではありません。
 平成9年に河川法が改正され、全国の各水系ごとに河川整備の長期的な目標を定める河川整備基本方針と、今
後20~30年間に実施する河川整備の事業内容を定める河川整備計画を新たに策定することになりました。利根
川水系河川整備基本方針は平成18年2月に策定されましたが、河川整備計画は未策定です。
 河川整備計画は、治水目標流量を設定して、それを達成するために必要な河川整備の内容を定めます。ダムが
必要な場合はダム名を記載しますので、河川整備計画がダム計画の治水面での上位計画になります。
 したがって、今後の利根川水系河川整備計画の策定作業の過程で、八ッ場ダムが利根川の治水対策として必要
か否かがあらためて問われることになります。
 この整備計画の策定作業が動き出しました。5月25日から6月23日まで、国土交通省関東地方整備局は利根川
河川整備計画で目標とする治水安全度の案1/70~1/80についての意見募集(パブリックコメント)を行いました。
しかし、治水安全度だけを切り離して聞けば、一般には高い方がベターだと思うでしょうから、今回のパブコメ
は一般の人の心理を利用して1/70~1/80への賛意を得てしまおうというもので、やり方があまりにも姑息です。
関東地方整備局の狙いは、治水安全度1/70~1/80に賛意があることをもって、それと一体的に書かれている
治水目標流量(八斗島地点)17,000m3/秒(非常に過大)も賛意が得られたとし、そのことによって、17,000m3/
秒を前提として位置づけられている八ッ場ダム事業などを河川整備計画に盛り込めるようにすることにあります。
パブコメの治水安全度の話がいつのまにか、八ッ場ダムなどの大規模河川事業につながるようにしており、まこ
とに狡猾です。
 しかし、このようなやり方では利根川流域で氾濫の危険性のあるところが放置されてしまいます。これからは、
つくりすぎたインフラ施設の更新・維持管理の費用が急増していく時代ですから、巨額の河川予算を利根川に投
入し続けることはできません。流域住民の安全を守るための喫緊の対策を厳選して、そこに河川予算を集中しな
いと、氾濫の危険がある状態が半永久的に残されます。
 したがって、利根川水系河川整備計画の策定では、何よりもまず、「利根川流域の住民の安全を守るために今、
何が必要とされているか」の議論が必要なのであって、八ッ場ダム等の大規模河川事業の推進を目的とした今回
の治水安全度のパブコメは有害無益です。
 河川整備計画は関係住民の意見を反映させて策定されるものであり、平成9年の河川法改正の国会質疑でも、
当時の尾田栄章河川局長が「(関係住民の意見を)言いっ放し、聞きっ放しというのでは全く意味がない」、「ま
さにその河川整備計画に関係住民の皆さん方の意向が反映をしていくというふうに考えております。」と答弁し
ており、関係住民の意見を反映させるための入念な手順が踏まれなければなりません。利根川水系河川整備計画
の策定に当たり、河川法改正の本旨に立ち返って、流域住民と関東地方整備局が「利根川流域の住民の安全を守
るために何が本当に必要なのか」を徹底して議論する場を設けることを関東地方整備局に求めていきましょう。

STOP八ッ場通信16号 P4.5【八ッ場ダム予定地の現状】 

STOP八ッ場通信16号 P4,5

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<八ッ場ダム予定地の現状>渡辺洋子(八ッ場あしたの会事務局長)

八ッ場ダムの予定地では、大規模な関連工事が続いています。
 JR川原湯温泉の駅前に建設中の湖面1号橋は、橋脚が空高く伸び、橋げたが造られ始めました。
 一方、川原湯温泉は衰退が止まらず、残る五軒の旅館のうち、二軒が代替地への移転準備を始めています。
 国交省はダム事業の進捗をアピールし、群馬県も「生活再建事業の9割が完成している。本体予算を一日も早く執行してほしい」(7月7日、大沢知事)と訴えていますが、現地をつぶさに見ると、ダム事業の行き詰まりと矛盾はますます顕著になっています。

◆事業の行き詰まり
 この間、国交省による現地説明、地元住民からの情報等によって確認した主な点は、以下の通りです。
・ダムサイト予定地を走るJR吾妻線の付け替え工事の完了時期は未定。
・「川原湯温泉」駅の移転予定地周辺の用地買収が難航(ダム湛水による地すべり等が懸念されているため)。
・国交省は追加の地すべり対策と代替地の安全対策 を実施することになったが、具体的な対策のための地質調査、詳細設計はまだ。
・川原湯の上湯原代替地の造成には、もろい土が使われた可能性があり、安全性が不安視されている。代替地の用地提供に応じない地権者もいる。
・川原畑地区では、熱水変質した地質により、付け替え国道の山側の地すべりがおさまらず、調査と対策工事が08年から続いている。
・代替地への移転世帯は、05年の国交省調査では134世帯であったが、安全性への不安、分譲地価の高さから地区外転出が進み、昨年末時点の移転世帯数は僅か65世帯。
・下流都県の基金事業で各地区の地域振興施設を造る予定だが、維持管理費をどこが負担するか未定。

◆八ッ場ダム予定地の埋蔵文化財
 最近、関心が高まっている問題に、八ッ場ダム予定地の埋蔵文化財があります。これまでの発掘調査で、縄文時代から近世まで、各時代の遺跡が重層的に大量に埋もれていることが判明しています。
 中でも注目されるのが、川原湯対岸の川原畑・東宮(ひがしみや)遺跡です。東宮遺跡では、江戸時代・天明三年の浅間山噴火で埋もれた集落がタイムカプセルのように出現しました。養蚕や酒造りが行われ、交易が盛んだったことをうかがわせる遺跡は、「貧しいとされる当時の山里の暮らしぶりの定説を覆すような発見」(09年6月24日 朝日新聞群馬版)と高く評価されています。
 発掘調査はダム事業費から支出されていますが、国交省は八ッ場の遺跡に関心が集まることを避けたいようで、文化庁の列島展への「東宮遺跡」の出展にも難色を示しています。
 一方、地元には、「水没予定地に遺跡公園をつくったら、地域振興が可能になる」と言う人もいます。厳しい自然の中で営々と築かれてきた人々の生活を破壊してきた八ッ場ダム計画ですが、今なら、まだ再生の希望があります。水没予定地にはまだ未発掘の遺跡が沢山あります。工期短縮のために、貴重な文化財の調査がおざなりにされることのないよう、注視してゆく必要があります。
 故郷を沈めたくないと願いながら、声をあげることもできない地元の方々の思いを受けとめながら、八ッ場の埋蔵文化財に光を当てたシンポジウム開催へ向けて準備を進めています。(別紙チラシ参照)

<「東京の会」の裁判を傍聴して都も国も国民をだまし続けてきた>
 8月7日、控訴審初の証人尋問が、東京高裁の大法廷で行われた。利水についての証人は嶋津暉之さん。原告側の島弁護士の質問に答える形で、東京都の水需要予測がいかに実績とかい離しているか、八ッ場ダムが必要であるという結論を導くために、どんな姑息なテクニックを使って計算したかを明らかにした。これに対し、都側の弁護士は「前提が違うので…」と訳のわからないことを言って反対尋問をしなかった、いやできなかった。こちら側の完全勝利と思ったが、嶋津さん曰く「いかに非合理的でも裁量の範囲内と、たかを括っているのではないか」。
 治水の証人は、関良基さん(拓殖大学准教授)。国交省は、森林の保水能力を実際より低く評価して計算しているため、洪水の流量が過大になっていること、ダム建設の根拠となるピーク流量が高くなるよう恣意的な操作をしている可能性が大きいことを明らかにした。都側の弁護士は、言葉の意味を聞くだけで、反対尋問の体をなしていなかった。関さんの感想は「私の知識を試し、裁判官の印象を悪くしたかったのでは…」。なるほど。
 原告側は、さらに7人の証人申請をしたが認められなかったため、忌避(3人の裁判官に対する不信任案)を申し立てた。今後、忌避の理由が妥当かどうか、他の部で審理するとのことである。
 被告席に座っている都の職員たちは、どんな思いで聞いていたのだろうか。自分たちの仕事に誇りを持てるのであろうか?   (服部かをる)

STOP八ッ場通信16号 P6【弁護士弁護士は語る千葉訴訟弁護団】  

STOP八ッ場通信16号 P6

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<弁護士は語る>千葉訴訟弁護団 島田 亮

 私が弁護士になって早14年目を迎えます。学生時代の私はノンポリで、司法試験の受験にもさしたる積極的な動機はありませんでした。たまたま法学部に在籍していたことと、弁護士の何となく自由そうな雰囲気に惹かれたこと。今考えてみても、本当にそれくらいの動機しか思い出せません。
 ということで、いざ弁護士になった後も、取り立てて何をしたいという考えはなく、成り行きに任せて過ごしてきました。そうしたら、いつの間にか八ッ場ダム弁護団に入り、ダム問題に取り組むことになっていました。
 私が初めてダム問題を意識したのは、高校生の時でした。それまでの私は、「ダムとは人間の英知が生み出した素晴らしいものだ」と思っていました。「人間は、ダムを造ることによって自然を支配することが出来るようになり、そのようなダムを生み出した人間とは、何と素晴らしい存在か」、と思っていたのです。
 そんな私でしたが、高校社会科の課題図書として、「水と緑と土」(富山和子著、中公新書)という本を読み、大いなる感銘を受けました。
 昔の日本人は、自然と共生してきました。人は自然の一部であり、決して自然を支配する存在ではありませんでした。ところが、明治以降、日本人はダムを造り、川を堤防で固めていきました。元々自然と共生してきた日本人が、明治以降、自然を支配しようと一大方針転換をしたのです。同時に、山に降る水も、共生すべき自然の一部でなく、コンクリートで固められた河川を通じて早く海に放出すべき「邪魔者」になってしまいました。
 なるほど、そのような見方や考え方があるのか。同書を読み終わった私はすっかり感心し、いつの間にか反ダム派に転向していました。もっとも、これは私が心の中で思っていただけで、何か具体的な行動に移すことはありませんでした。
 その後、私は弁護士になり、成り行きに任せて過ごしていたら、いつの間にか八ッ場ダム弁護団に入っていました。弁護団加入のきっかけも人から誘われたことであり、自ら進んで参加した訳ではありません。それでも八ッ場ダム弁護団に誘われた際には、高校時代に覚えた「反ダム魂」を思い出し、ついつい承諾してしまっていました。そして、その後の私は、ダムが必要であると強弁する国や千葉県に対する「怒り」を原動力に、何とかこれまで弁
護団活動を続けてきました。
 思うに、ダム問題の根源は、人が、自然との共生を忘れてしまった点にあるのだと思います(これは、昨今の原発問題にも通じるところがあるように思います)。
 本来、自然とは、支配するものでなく共生するもののはずです。人は自然の支配者でなく、自然の一部です。人が自然を支配し利用しようと考えることは、思い上がり以外の何物でもないと思います。
 ところが、ダム建設を推進する国や千葉県には、このような考え方が決定的に欠けています。ダムとは、治水面では、邪魔者である水を閉じこめておく道具であり、利水面では、好きなときに水を引き出すための道具です。そして、このように便利な「道具」を造るためであれば、どれだけ費用を掛け、環境を破壊し、危険を生じさせても、許されるというのです。ここには、自然とは支配し利用するものだという発想しかありません。
 自然と共生するという謙虚な発想こそが、今の日本に求められていることだと思います。そして、そのような謙虚な発想を身につけるためには、「教育」が重要なのだと思います。私自身、高校での教育を通じて「水と緑と土」という一冊の本と出会わなければ、このような発想には至らなかったかもしれません。
 では、教育を改善していくためには、どうしたら良いのでしょうか。ここまで来ると、少々話が大きくなりすぎ、私の手には負えなくなってしまいます。私は私なりに成り行きに任せ、今後も自分に出来ることを頑張っていきたいと思います。

STOP八ッ場通信16号 P7【地滑り対策の費用が膨らむ二瀬ダム・滝沢ダム】 

STOP八ッ場通信16号 P7

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<地滑り対策の費用が膨らむ二瀬ダム・滝沢ダム>

 5月17日(木)埼玉の奥秩父にある2つのダムの見学会(八ッ場あした
の会と八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会共催)に参加しました。

 現地では、関東地方整備局二瀬ダム管理所木村所長から説明を聞きました。このダムは、1961年完成後も貯水池周辺の地すべり対策に悩まされ続け、2年前には麻生地区に大がかりな集水井戸を2基設置しています。井戸の上に建っているかつての民宿はダムの水位が下がると家がギシギシきしみ、柱や床材が斜めに歪んでずれるなどの地割れの被害を被ってきました。
 地下水を排除するためにパイプ管を放射状に施工し、工事費は約1.7億円もかかっています。さらにこの二瀬ダムは堆砂問題が深刻です。運用されて50年が経ちますが、すでに計画量の9割も堆砂が進み、除去のための対策費が年間1億円もかかっています。大雨が降ると地すべりが起こりやすいので、6月から8月末にかけて、毎日90㎝ほど徐々に水位を下げているとのことでした。
 昼食をはさみ、次に向かったのが、滝沢ダム。独立行政法人水資源機構滝沢ダム管理所の池上所長から説明を受けました。

 このダムは、地すべりで有名です。1999年にダム本体工事に着手し、2004年に完成しましたが、2005年10月の試験湛水開始から地すべりが頻発。ようやく一昨年の3月に供用開始となりましたが、地すべり対策にかかった費用が、なんとトータルで300億円。供用開始後の対策費に145億円もかかっています。国道や市道にも亀裂が入り、これまで7回の対策工事をしています。
 ダム完成後も地すべりを押えるアンカーボルトの維持管理のために600箇所も計測器をつけており、予断を許さない状況です。
 また、二瀬ダムと同様に急激な水位低下による地すべりを回避するため、今年は5月10日頃から50日間かけて、一日40㎝ほど水位低下し、20m下げていくとのこと。農業用水などの利水者の同意も得ているとのことですが、要するに「水は要らない」「足りている」ということになります。この先も続くダムの維持管理費も含め、いったい誰のための何のためのダムなのでしょうか?
 アンカーボルトがむざんにも一面に施されたダム湖は、八ッ場ダムの将来を彷彿とさせます。ダム本体ができれば、この2つのダムと同様に地すべりや堆砂問題が必ず生じると専門家は指摘しています。無駄な上に自然を破壊する公共事業はこれ以上続けるべきではないと思いを強くし、滝沢ダムを後にしました。             (入江晶子)

STOP八ッ場通信16号 P8【河川村・原子力村】  

STOP八ッ場通信16号 P8

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<河川村・原子力村>
 昨年3月11日、世界に衝撃を与えた東京電力福島第一原発の事故は、地域独占、発送電一体、電力料金の総括原価といった電力会社の利権を、政治家、官僚、業界、マスコミ、学者、地方自治体などその分け前にあずかっていた者たちが、みんなで守ってきた過程で安全性が損なわれ、透明性が失われていったその結果だといえる。そして、この構図は原子力村に特有のものではない。
 国交省は、河川の洪水を防ぐ計画の基本的な判断材料である基本高水を数十年にわたり、捏造してきた。利根川水系にあらたにダムがつくられたことを忘れて、数字を操作した結果、あらたに建設されたダムがなければ、ぴったり合う数字を作ってしまった。もちろん現実にはダムがあるからそうはならない。それで数字の捏造がばれた。
 馬淵大臣が予算委員会でこれまで捏造に使っていた数値を発表し、真実を表に出そうとした。しかし、馬淵大臣が中国漁船の映像流出問題で問責されたあと、国交省河川局は河川村の政治家や学者、関連するシンクタンク、そしてあろうことか学術会議までを利用して、あらたなウソを創りあげたのは我々の記憶に新しい。
 原子力、河川、ダム、と公の金が流れるところに利権が発生する。そして政治家や官僚、設置の地元自治体までがその利権の分配にかかわってくる。利権の最大化が目的になり、安全性や経済合理性はどこかに忘れ去られる。一部の人間にとっては好都合だが、国民の利益にはつながらない。
 政府が発表する放射線基準値や基本高水の数値などに対する信頼は、今や全くない。
 原子力では、核燃料サイクルという日本の原子力政策そのものがもはや成り立っていないし、河川では、八ッ場ダム事業の推進には利根川水系河川整備計画は必須であることが問題になると、計画に必要なパブリックコメントで大規模なやらせを指導し、計画のずさんさを露呈した。
 エネルギー政策をこの際、白紙に戻して、合理性、論理性の観点からしっかり再検討していかねばならない。それが出来ればその他の不合理な政策、利権でゆがめられた政策も正すことができるに違いない。
 八ッ場ダムの必要性についても、同様に再検討することが必要である。(村越啓雄)


◆「八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会」が、「利根川水系河川整備計画の民主的な策定、地元住民の真の生活再建策、八ッ場ダム本体工事の再考を求める要請書」を、羽田雄一郎国交大臣に提出(6/22)
◆「ダム問題を考える会千葉」が、「思川開発事業からの撤退を求める申入れ書」を、千葉県知事と北千葉広域事業団に提出(8/24)
栃木県庁で合同記者会見(8/28)

<本の紹介>
『ダムとの闘い 思川開発事業反対運動の記録』
藤原信 編著/緑風出版/2012年発行/2520円(税込)
農学者である著者が、ダム事業が森林を破壊するという現実に直面。以来40数年のダムとの闘いの中で、最も力を注いできた「思川開発事業ダム」についての最新作。ダムは有害であることが分かる本。

<お知らせ>
◆8/31(金)11:00~ 千葉裁判進行協議(東京高裁)
◆9/22(土)13:30~16:30 高崎シティギャラリー 
シンポジウム「ほんとうに造っていいですか? 八ッ場ダム」

<編集後記>
 原発災害、水俣病患者救済措置の打切り、検察庁内不祥事と枚挙にいとまのないない行政への信頼が揺らぐ事態が続いている。八ッ場ダム裁判を通じて住民・市民の問いかけに行政は誠実に応えるところがなかった。司法も行政のその姿勢を咎めることはなく追認してきた。八ッ場東京訴訟の控訴審での裁判長の訴訟指揮も改めてその危惧を深めるものだった。政治の舞台も急展開の予感、民主党政権誕生時の理念も雲散霧消の瀬戸際、そんな危機感のなか、それにめげない各地原告団と控訴審にかける弁護団の意気込みを読み取っていただければ幸いです。(坂倉敏雅)
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