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第19回千葉裁判の報告 

●第19回千葉裁判の報告

 八ッ場ダム住民訴訟第19回千葉裁判、2009年5月12日、午前11時10分開廷。新装になった千葉地裁601号法廷の傍聴席は満席。

冒頭、右陪席裁判官の交代にともない弁論の更新手続きを宣言。続いて原告側3月14日付求釈明、被告側3月31日付回答書、原告側請求の主旨の変更申立(争点とした財務会計行為の範囲を訴訟提起した日時以降の支出命令に限定するかどうか)等の陳述を確認、さらには6月結審(今回は結審前の最後の法廷)を控えて、双方の主張を支える未提出書証類の提出の確認を求めました。

 6月23日(火)の法廷で結審を予告して閉廷、その間約10分。なお開廷前の進行協議の場では原告・被告双方の最終準備書面の作成とその提出期限の日時の設定をめぐって被告側代理人との間でやりとり(被告は原告に対し、結審の3週間前に最終準備書面を提出するように要請。それを踏まえて最終準備書面を作成したいと身勝手な主張をした)があり、裁判長がやや困惑の表情を浮かべる場面もありました。しかし、新しい主張があれば6月1日までに提出、新しい主張はないことを前提に結審の1週間前までには双方が最終準備書面を提出することになりました。

 裁判終了後の説明会で、中丸弁護士が法廷の流れを解説、そのあと前日の東京地裁の判決に話題が移りました。

東京地裁判決(一部却下~門前払い、その他棄却~審議の上請求を認めず)の直後の集会での大川弁護士の発言がこの判決の性格を捉えているように思いました。すなわち、㈰政策論争は裁判になじまないという主張が被告側から出され(千葉・茨城・群馬の被告側代理人伴弁護士ら) ㈪裁判所は政策論争に立入ることを排除はしなかったが、行政のフリーハンド、裁量権の範囲を広く認める一方 ㈫住民側の主張、立証のハードルを高く設定した ㈬東京の場合にはさらに首都圏としての特殊性を認めた。

中丸弁護士は、東京地裁判決の克服とその乗り越え、東京とは異なる千葉の状況(利水における水余り、財務会計行為)を焦点にすえ、あわせてさらに世論の喚起に力を注ぎ取り組んでいきたいと発言。各地の裁判での論争の支柱となっている嶋津氏からは“東京は完敗だった、先に結論ありきの判断だ”と断じながら、今後のたたかいへの決意が表明されました。勝訴は勿論目的ですが、八ツ場ダムにかかわる公金支出差止請求の各地の一連の裁判の意義は、司法の場での政策論争と実態審理を通じてこの国の公共事業のあり方に一石を投じて変革を求めていくことです。その意味で東京地裁の判決は、原告および原告弁護団すべての期待と願いを裏切るものでした。

次回の裁判は、6月23日(火)午前10時30分から千葉地裁601法廷で、結審となります。1時間ほど原告側の最終陳述が行われます。これから判決文を書く裁判官に、改めて八ッ場ダム中止を訴えましょう。多数の傍聴をお待ちしています。(坂倉敏雅 記)


●ストップ!八ッ場ダム千葉集会(仮題)

日時 7月25日(土)午後3時30分~5時30分
 場所 きぼーる 会議室(京成千葉中央駅から徒歩5分)
 内容 ・基調講演 

     青山貞一さん(環境行政改革フォーラム代表幹事、東京都市大学環境情報学部教授)
    ・今後の裁判の展望、その他
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八ツ場ダムをストップさせる東京の会の『控訴スタート集会』のお知らせ 

八ツ場ダムをストップさせる東京の会の『控訴スタート集会』のお知らせ

5/11東京地裁判決のひどさは、日増しに明らかになってきます。
週末は、東京高裁に向けて、反撃開始です。
精緻に積み上げた論証は、こんな判決で崩されるようなものではありません。
判決の弱点をあぶり出し、最も有効な作戦をみんなで練り上げましょう。

【八ッ場ダム住民訴訟・控訴スタート集会】
みんなで東京地裁判決をボコボコに!
 5月31日(日)午後2~4時、
 全水道会館中会議室(水道橋駅3分→地図
 資料代 500円(申し込み不要)
 住民訴訟の枠組み、利水、治水、危険性など、判決の各問題点について、
高橋弁護団長、大川副弁護団長、西島弁護士、嶋津市民連絡会代表他に
解説していただき、みんなで質問、意見を出し合って、控訴審での必勝を期します!

主催:八ッ場ダムをストップさせる東京の会
問合せ先:深澤洋子 T 042-341-7524

千葉県の水需要(陳述書から) 

2008年6月12日陳述書より抜粋  →PDF版ははこちら

千葉県の水需要
私が県議会議員になった時点で、すでに千葉県の水需要は減少傾向に入っていました。

ア.水道用水
水道用水の一日最大給水量の実績は、平成13年度の218万m3/日をピークに、以後は顕著な減少を続けています。最新のデータである平成18年度では208万? /日であり、「千葉県の長期水需給」による平成17年度予測値244万m3/日を36万m3/日も下回っています。
又、千葉県の現在の保有水源は256万? /日(被告による給水量ベースの値、中川・江戸川緊急暫定と坂川農業用水合理化を含む)であり、平成 18 年度実績を48万m3/日も上回っています。これは八ッ場ダム開発水の1.88m3/秒 (16.2万m3/日)(取水量ベース)の3倍にも相当する水量です。
千葉県の水政課にこの点を質すと、常に返ってくる答えは「各水道事業体から、これだけ水が必要だと上がってくる数字を積み上げた結果が、県の示す水需要の数値である」ということです。
被告は準備書面17で、原告の主張「被告らが八ッ場ダム等の新規水源開発が必要だと主張する根拠となっている水需要予測は、このように実績を全く無視した架空のものである」(16P)に対し、「上記平成 17 年度の水道用水の推計は、各水道事業体が行った将来の水需要の予測を千葉県が集計等を行った上、単なる参考値として「千葉県の長期水需要」の資料編に示したものに過ぎない」(17P)と、非科学的な言い訳をし、「「千葉県の長期水需給」の基礎となっている各事業体の水需要予測は、基本的に平成 10 年度までの過去の実績データをもとにしているため、過去の実績をもとに分析する水需要予測においてはその当時の増加傾向を反映しているとは言えても、実績無視の予測を行っているなどという原告らの主張は、全く失当なものである」という反論をしています。しかし、平成 15 年の時点で、5年以上も前の古い実績を元に予測を行えば、現実と大きく乖離することは目に見えています。
各事業体の数字の積み上げをもとにした予測も、古いデータをもとにした予測も、どちらも過大見積もりへとミスリードすることが確実な手法です。現実の数字を見ようともせず、意図的に過大な数値へと導いていく県の姿勢は、「何がなんでも八ッ場ダムありき」であり、「最小のコストで最大の効果を」という地方自治体の鉄則を放棄したものと断じざるをえません。

イ. 中川・江戸川緊急暫定水利権
現在、5 月 1 日から 9 月 30 日までの農繁期間、中川に戻ってくる農業用水を余剰水として江戸川に導水し、毎秒 1.46? の暫定水利権としています。
被告準備書面では「江戸川・中川緊急暫定約 12 万? /日は、現在は暫定豊水水利権により利用できるものの、第 4 次フルプランにおいて、「昭和 61∼平成 12 年需要想定に係る水資源開発施設による水供給の見通しを勘案しながら、その解消を図るものとする」と位置づけられているように、不安定な水源である」と述べられています。
しかし、平成 9 年から 19 年までの農繁期の実績を見ると、千葉県と東京都合わせてほぼ毎年最大日量 50 数万? の取水があり、千葉県にとっては今日までの長期間、大きな保有水源となってきました。八ッ場ダムができると消滅するとされていましたが、千葉県は永続的利用を求めて、平成 16 年に以下の 2 点を国交省に要望しました。
① 当該緊急暫定について、フルプランの説明資料の表中に、合計の外数値でもいいので、水源名と水量をカッコ書きで位置づけたい
② 注釈については、「水資源開発基本計画に基づく水資源開発施設による水供給の見通しを勘案しながら、利水安全度の向上のために活用を図るものとする」と記載したい。
さらに、平成 19 年 3 月に千葉県が国交省水資源部に提出した「利根川水系及び荒川水系における水資源開発基本計画需給想定調査について(回答)」で次のように要請しています。
「江戸川・中川緊急暫定水利については、水資源開発施設完成後においても渇水時に優先的に利用すること」この結果、第 5 次フルプラン案では、以下のとおり、中川・江戸川の暫定水利権は渇水時には使用できる旨が記載されるようになりました。
「江戸川・中川緊急暫定(現在、東京都水道用水 5.33 ? /s、千葉県水道用水 1.46? /s を取水)については、渇水等緊急時において、東京都及び千葉県が活用することにより、上流ダム群の貯水量の節約を図り、利根川全体の利水安全度の向上を図るものとする。」
渇水等緊急時に使えるということは、実質存在する水源であるということであり、第 5 次フルプラン案では、安定水利権として位置づけされたと言えるでしょう。
しかし、国交省が中川・江戸川の取水口の蛇口を開けたり閉めたりしているわけではありませんから、実際は 1 年間を通して安定的に流れている水を、自らの都合で「暫定」だの、「解消」だのと勝手な解釈をしているに過ぎません。
「渇水時には使用できる」などと、一片の文書で水が消えたり、生じたりする「机上での数字合わせ」という「愚」は、いい加減やめるべきです。

ウ.暫定水利権
毎日当たり前に飲んでいる水が、「暫定水利権」という名前がついているおかげで、ある日突然フッと消えてしまう。県民にとってこんな理不尽なことはありません。この元凶は、現在の河川法にあります。
現在の河川行政では、河川流量に余裕があって実際に取水が可能であっても、ダム等の水源開発事業に参加しなければ、正規の水利権が許可されることは一切ありません。国交省はダムなどの水源開発が完了するまでのつなぎとして、暫定水利権を各都道府県に与え、水源開発から離脱できないようにしています。
いわば、国交省は水利権の許可権限を、ダム建設を推進するための手段として使っているのです。私たちの命にとって不可欠な水を、国が公共事業と称して「私物化」していると言っても過言ではありません。
千葉県は唯々諾々と理不尽な国交省の姿勢に従うのではなく、県民の命を守るためにも、暫定水利権を安定水利権として要求していくべきです。

エ.工業用水
千葉県の工業用水は、近年の景気低迷を反映し需要は横ばい状態で、また工場の水リサイクルシステムの普及から、日量 30 万? 近くも余っています。
千葉県企業庁は平成 20 年 3 月に、工業用水道事業のあるべき姿として、今後 10年間を見据えて「第 2 次千葉県工業用水道事業長期ビジョン」を策定し、あわせて、前半 5 年間の実施計画である「中期経営計画」を発表しました。「長期ビジョン」の巻頭では、「産業構造の変化や水使用の合理化により水需要が伸び悩み、水源開発や老朽化施設の改築に要する費用負担の増加により厳しい経営環境となっていたことから、「安定給水」と「経営健全化」を最重点に、今後の事業の基本指針を明らかにした」と述べられています。過大な水需給予測を続けてきた企業庁が、ようやく自らの認識の過ちを認め、現実に即した計画へと方針を大転換させたといえるでしょう。
①千葉地区
八ッ場ダムの暫定水利権0.47? /秒をもつ「千葉地区」の平成 19 年度給水実績は87,909? /日(1 日平均給水量)であり、契約水量、および給水能力である121,200? /日の72.5%しか使われておりません。
経営状況は、料金収入は安定しているものの、八ッ場ダムなどの水源施設建設事業への参画負担金を起債により手当てしていることから、企業債残高が増加する一方で経営を圧迫しています。平成 19 年度の企業債残高は 86 億 4100 万円、平成24 年度には 135億 9300 万円に達する見込みです。また、累積資金残も平成 20 年度には 52 億 8,000 万円ありますが、3 年後には底をつき、平成 24 年度にはマイナス 31 億 8,000万円になる見込みで、経営が回らなくなる恐れがあります。
こうした中、「中期経営計画」では、千葉地区は、配水管がつながっている五井市原地区、五井姉崎地区、房総臨海地区の四者で「千葉関連四地区」を形成し、相互に水を融通しあって経費節減と安定した水運用を図るとしています。
② 千葉関連四地区
「中期経営計画」の15P には、四地区の平成 20 年度から 24 年度までの 5 年間の「予定給水量」が明記されています。驚いたことに、八ッ場ダムの暫定水利権をもつ千葉地区の平成 20 年度の予定給水量は、62,800? /日で、平成 19年度実績の87,909? /日を25,109? /日も下回っています。更に平成21 年度からは毎年32,000? /日と激減させています。
これは、千葉地区は印旛沼から取水しているところを、平成 21 年度から一部、
配水管のつながっている房総臨海地区の房総導水路経由へと変更する影響です。つまり企業庁は、上記四地区で配水管網を形成して効率的水運用を始めるため、今までのように各地区別の給水量ではなく、4 地区トータルの給水量として考えていくということです。
ところが、その 4 地区トータルの予定給水量は、平成 20 年から平成 24 年まで、毎年538,000? /日となっており、平成 19 年度の 4 地区それぞれの給水実績の合計572,203? /日を下回っているのです。
さらに、平成 19 年度の 4 地区それぞれの給水能力の合計815,760? /日を、実に277,760? /日も下回る始末です。八ッ場ダムの水利権は40,608? /日ですから、その 7 倍近くもの水が余っている計算で、もはや八ッ場ダムの必要性は完全に崩れ去りました。
企業庁はことあるごとに、「景気が上向くかもしれない」「異常気象による渇水が起こるかもしれない」と強弁しますが、今後保有水源の66%(538,000÷815,760)
しか使わず34%も余っているのに、渇水を心配してさらなる水源を、保有水源の5%にも満たない八ッ場ダムに求めるというのは常軌を逸しています。また、新しい企業の参入で水源が足りなくなるなどという憶測は、希望的観測を通り越して「妄想」でしかありません。
4.平成 16 年度「水道水源開発等施設整備事業の再評価」
被告準備書面17の38P で言及されている、千葉県水道局が平成 16 年度に行った八ッ場ダム事業の再評価とは、厚生労働省から国庫補助を受けている水道施設整備事業を 5 年ごとに見直す作業です。被告は準備書面で、水道局はこのように様々な見直しを行っているのだと胸を張っていますが、実態は威張れるようなものでは全くありません。
まず、学識経験者の第三者から意見聴取をしたとありますが、実際は通常設置されている「千葉県水道局事業懇談会」のメンバー5 人がそのまま横滑りをしているだけです。5年に 1度という大きな意味を持つ再評価ですから、規模を拡大したり、せめてダムに精通している人を新たに加えるなど、やるべきことを県は全くやっておりません。
実際、この再評価は通常の「千葉県水道局事業懇談会」の第 10 回目として行われ、時間もわずか 1 時間です。議事録を読んでみると、驚いたことにたったの 3ページで、ほとんど議論らしい議論もなく、職員の説明を聞くだけで終っています。
これで再評価したとは到底言えません。
更に、委員に前もって配られた資料には、人口と水需要の動向が今後も増加するとしか書かれておらず、委員が適切な判断を下すことは不可能です。例えば、添付資料の平成 7 年から 27 年までの水需要の動向表には、一人 1 日平均使用水量が平成 15 年までは 240 リットル台を推移しているのに、平成 17 年の予測値がいきなり 254.3 リットルに跳ねあがり、平成 22 年は 260 リットル台に突入しています。
このような一方的な資料で委員を誘導するとは、再評価の名前にも値しないのではないでしょうか。

大野博美

八ッ場ダム東京裁判判決 

今日の八ッ場ダム住民訴訟東京地裁判決は、
門前払いではないものの、行政の裁量を無制限に認めるような、つまり、行政の浪費、ごまかしをチェックする司法の機能を放棄した、
「むしろ無駄な公共事業を積極的に奨励する」ような代物でした。(深澤洋子)

いやいや、ひどい判決でした。
「東京都は首都であるから、水不足や洪水被害の可能性に備えることは重要。」
弁護団の報告では、そんな論調のようです。
判決が先にあって、理由をこじつける、そんな低レベルの判決を出す。
司法改革を勝ち取らなければ・・・・。(遠藤保男)

この不当判決への抗議声明を下に掲載します。

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八ッ場ダム東京裁判判決に対する抗議声明
                            2009年5月11日

1 本日, 東京地方裁判所は八ッ場ダムに関する公金支出差止等請求住民訴訟に対する判決を下した。

判決は,原告の主張をまったく理解することなく,不当にも以下述べるように原告らの主張を退けた。
           記
(1) まず, 本件判決は, 口頭弁論終結以前の支払差し止めを求める部分のほか,被告東京都水道局長が国土交通大臣に対し八ツ場ダム使用権設定申請を取り下げる権利の行使を違法に怠るとの主張, 及び,被告東京都知事らに八ツ場ダムに関し負担金等の支出命令をさせることの差し止めを求めた部分は地方自治法242条の2第1項所定の住民訴訟に該当しないとして却下した。

(2) 次に, 本件判決は,
㈰ 八ツ場ダムの利水については東京都の行つた将来の水道需要予測及び水源評価に不合理な点は認められない,

㈪ 治水については東京都が治水上の利益を受けることはまったくないとは認められない,

㈫ 貯水池周辺の地滑り等の危険性については,危険性が放置されたままの建設事業であるという事実は認められないとし. 国土交通大臣の納付通知に著しく合理性を欠くとは認められないので, 本件支出命令が違法であるとは言えないとして請求を棄却した。

2 こうした本件判決の判断は, 原告らの主張をまともに受け止めようとしないもので, 行政がすすめる公共事業の無駄遣いを司法の立場でチェックしようとせず. むしろ無駄な公共事業を積極的に奨励するものにほかならない。
3 本件判決は司法の役割を放棄した不当な内容であるから,原告らは東京高等裁判所へ控訴手続を行うとともに,他県の住民訴訟の原告らとも手を携え,引き続きたたかい続けることを表明する。
今後とも, みなさまのご支援をお願いしたい。


八ッ場ダムをストップさせる東京の会原告団
八ッ場ダムをストップさせる東京の会弁護団

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【八ツ場ダム訴訟、住民敗訴 都の負担金差し止め認めず】2009/05/11 17:47 【共同通信】

 国が多目的ダムとして建設を進める八ツ場ダム(群馬県長野原町)は不要で、事業費の一部を東京都が負担するのは違法だとして、都民約40人が都知事らに支出差し止めなどを求めた住民訴訟の判決で、東京地裁は11日、「支出は違法とはいえない」として、都民側の請求を退けた。都民側は控訴する方針。判決理由で定塚誠裁判長は「都の将来の水道需要予測や、ダム完成後の保有水源量の評価に不合理な点は認められない」と指摘。その上で「都が利水、治水上の利益を受けないと認める証拠はない」として、支出は適法と結論付けた。国土交通省によると、八ツ場ダムは2009年度中に本体工事に入り、15年に完成予定。利根川系流域の東京、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉の6都県で、総事業費
約4600億円のうち半分以上負担する見込み。都の負担分は約870億円で、埼玉県の約952億円に次ぐ。都民側は「利根川水系の既設ダムなどにより、保有水源は過剰で、利水、治水上の必要性はなくなる」などと主張していた。 
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